劇場アニメ『サカサマのパテマ』を観に行ってきた。

あらすじを簡単に説明すると、地下に住む少女・パテマは生まれて初めて地上へ出て、地上の少年・エイジと出会う。

地下の人々には、重力が地上人とは逆にかかるので、パテマは地上ではエイジの手につかまっていないと空に向かって落ちていってしまう。

そこへ、地上の国・アイガ(大地を意味するガイアという言葉を逆にしたんだろう)の君主イザムラと治安警察によってパテマは捕らえられてしまい、エイジが助けに行く、という話。

patema


正直な感想としては、キャラクターの言動にいまいち説得力がないのが残念だったなぁ、と。

イザムラがなぜあそこまでサカサマ人を嫌うのか、またなぜサカサマ人が「罪深き人々」とされているのか、それらの理由の掘り下げが不十分。世界の歴史についても、もう少し詳しく語ってほしかった。その結果、イザムラというキャラクターがあまりにもチープな敵になってしまっていたのが残念。

物語についても、主人公とヒロインが出会い、互いの属する共同体間の対立を乗り越えて助け合う、というテンプレをただなぞっているだけのような薄っぺらい印象を受けた。


ただ一方で、強者と弱者が環境の変化によりたちまち入れ替わってしまうさまはすごく興味深くて、面白かった。

地上では、パテマはエイジや他の地上人にしがみつかなければ生きていけない弱者だけど、地下では逆に、エイジたち地上人が落下の恐怖に怯える弱者となる。

そのような登場人物の立場の逆転を、重力が逆さまという設定でスリリングに描いていた点は、すごくよかったな。空に向かって落ちていく恐怖も嫌というほど伝わってきて、高所恐怖症の僕にはちょっとキツかったけど。



総合点としては、60点ってところかな。